2015年活動報告
レイテ島アルブエラでの地域調査と事業準備
2015年は、地球環境基金助成によるアグロフォレストリー事業の基礎をつくる年でした。HHHJapanと現地パートナーは、レイテ島アルブエラにおいて、農家の状況、被害を受けた農地、地域のニーズ、アグロフォレストリー活動の可能性を把握することから始めました。
本格的な研修や植栽を始める前に、地域の農家の声を聞き、地域の状況を観察し、環境回復と農家の生活再建を結びつける現実的な事業計画を準備することが重要でした。

2015年準備段階の役割
2015年の活動は、アグロフォレストリー事業の出発点となるものでした。この段階では、大規模な植栽を行うことではなく、地域の状況を理解し、農家のニーズを確認し、地域コミュニティとの関係を築くことが主な目的でした。
事業対象地域は大きな台風被害を受けていたため、農家は複数の課題を同時に抱えていました。農地の回復、収入源の再建、家族の食料確保、そして将来の気候変動や災害への備えが必要でした。
2015年活動の主なポイント
準備段階では、翌年以降の活動に向けて情報を集め、現実的な基盤を作ることに重点を置きました。この段階で得られた情報は、その後の研修、デモファーム、家庭菜園、地域組織づくりの活動設計につながりました。
地域の状況を理解する
最初のステップは、アルブエラ周辺の農村コミュニティの状況を理解することでした。多くの農家が台風被害を受け、土地、作物、樹木、収入源が弱まっていました。
事業チームは、どのような支援が最も実践的かを考えるため、現地の農地や地域の状況を確認しました。アグロフォレストリーをどこで導入できるか、どのような樹木や作物が適しているか、農家がどのように参加できるかを検討しました。

農家と地域の声を聞く
アグロフォレストリーは、農家がその考え方を理解し、自分たちの畑で実践できて初めて成功します。そのため、準備段階では、地域の農家や住民の声を丁寧に聞くことを大切にしました。
話し合いや聞き取りを通じて、農家の不安、利用できる土地、被害を受けた作物、収入面の課題、植林や野菜栽培、家庭菜園への関心について理解を深めました。

なぜアグロフォレストリーが必要だったのか
レイテ島の多くの農家は、ココナッツ栽培に大きく依存していました。ココナッツの木が被害を受けると、回復して再び収入を生むまでに何年もかかります。そのため、農家は災害、気候変動、市場の不安定さに対して脆弱な状態になります。
アグロフォレストリーは、複数の樹木、果樹、野菜、家庭菜園を組み合わせることで、このリスクを減らす方法です。環境を回復しながら、農家にとってより多様な食料と収入の選択肢を作ることができます。
環境回復
植林とアグロフォレストリーは、被害を受けた土地の回復、土壌保全、長期的な生態系の回復に役立ちます。
生活支援
樹木、果樹、野菜を組み合わせることで、単一作物への依存を減らし、より安定した生活の選択肢を作ることができます。
気候変動への備え
多様な農業システムは、将来の台風、干ばつ、気候リスクに備える力を高めます。
今後の活動地域の確認
2015年の準備段階では、今後どこで活動を実施できるかを確認しました。デモファーム、家庭菜園、農家研修を行うのに適した場所を検討しました。
デモファームは、後に農家が実際のアグロフォレストリーの方法を見ることができる重要な学習場所となります。準備段階では、これらの場所が翌年以降の農民間学習をどのように支えられるかを整理しました。

農家研修に向けた準備
農家研修は、翌年以降の主要な活動の一つとして計画されました。2015年の調査によって、苗木管理、植林、家庭菜園づくり、土壌改良、持続可能な土地利用など、農家にとって有用な研修テーマを検討することができました。
研修は、農家の実際の状況に合った実践的な内容である必要があります。事業では、農家がアグロフォレストリーの考え方を理解するだけでなく、自分たちの畑や地域で実践できるようにすることを目指しました。



地域主体の活動に向けた基盤づくり
事業開始当初から、この活動は一時的な外部支援ではなく、地域主体の取り組みになることを目指していました。そのため、準備段階から、地域との関係づくり、農家の参加、地域リーダーの関与が重要でした。
2015年に集めた情報は、その後の農家研修、苗木配布、デモファームづくり、そして地域主体への活動の引き継ぎを設計するうえで大きな助けとなりました。

2015年の活動の流れ
2015年の活動は、地域に入り、農家のニーズを理解し、活動候補地を確認し、本格的な事業開始に向けて準備するという段階的な流れで進められました。
事業地域を確認する
チームはアルブエラの農村地域を訪問し、地域の農業状況と台風被害の影響を確認しました。
農家の声を聞く
農家や地域住民から、復興と生活改善に向けたニーズ、課題、期待を聞き取りました。
実践的な支援を検討する
研修、苗木配布、家庭菜園、デモファームなど、現地に合った支援方法を検討しました。
次の段階に備える
準備段階によって、2016年の事業開始、農家研修、初期植栽に向けた基盤が作られました。
2015年段階のまとめ
2015年の準備段階は、本格的な活動を始める前に、農家と地域の実情を理解するために不可欠でした。この年に、アグロフォレストリー、家庭菜園、農家研修、地域組織づくりの必要性が明確になりました。
この年に築かれた基盤は、2016年の活動、すなわち事業開始、農家研修、苗木配布、初期植栽、デモファーム準備につながっていきました。
年次報告ページ
地球環境基金助成事業は、準備段階から実施、拡大、地域主体の継続へと進む流れが分かるように、年次報告ページとして整理しています。
地球環境基金アグロフォレストリー事業トップ
親ページでは、事業全体の背景、活動、成果、意義をまとめています。
事業開始と初期植栽
農家調査、アグロフォレストリー研修、苗木配布、初期植栽、デモファーム準備。
デモファームの拡大
追加デモファーム、家庭菜園、家畜支援、農民間学習、地域組織づくり。
WACCAへの引き継ぎ
農家研修と環境回復を継続するため、アグロフォレストリー活動を現地農民組織へ引き継ぎました。
次の報告
次の報告では、2016年の活動として、事業開始、農家研修、苗木配布、初期植栽、家庭菜園支援、デモファーム準備について紹介します。