2016年 1年目の活動報告|アルブエラでの農家調査・研修・植栽開始

2016 First Year Report

2016年 1年目の活動報告

2016年は、2015年の調査をもとに、フィリピン・レイテ州アルブエラ市周辺のココナッツ農家を対象として、農家調査、作物・農地適合性調査、農家研修、苗木・種子の提供、植栽活動を開始した年です。

この年の活動は、被災農家がココナッツだけに依存しない農業へ転換するための第一歩でした。アグロフォレストリーの考え方を学び、農地で実践するための基礎づくりが進められました。

2016年の地球環境基金助成事業で農家を対象に行われた説明会と研修の様子

2016年の位置づけ

2016年は、地球環境基金助成事業の本格的な活動が始まった年度です。前年の現地調査をもとに、対象農家の状況を詳しく把握し、アグロフォレストリーへの転換に関心を持つ農家を確認しました。

その後、参加農家に対して有機農業、木材樹木や果樹の植林、野菜栽培などに関する研修を行い、苗木や種子を提供して、実際の農地での植栽活動を開始しました。

年度2016年
主な内容農家調査、研修、苗木提供、植栽開始
対象地域レイテ州アルブエラ市周辺農村地域
次年度への役割植栽拡大、デモファーム拡大、家畜導入へ

主な実績

2016年には、農家調査と研修を通じて、アグロフォレストリー事業の基礎が作られました。特に、調査、研修、苗木・作物の植栽が大きな柱となりました。

215世帯社会経済的調査および作物・農地適合性調査を実施したココナッツ農家
143世帯有機農業、植林、野菜栽培などの研修を受けた参加農家
2回参加農家に対して実施した主な研修
8,500本1年目に植栽した苗木・作物の合計

農家調査と作物適合性調査

活動の最初の段階では、アルブエラ市周辺のココナッツ農家を対象に、社会経済的調査と作物・農地適合性調査を行いました。これは、農家の生活状況、台風被害後の農地の状態、今後導入できる作物の可能性を把握するための重要な調査でした。

調査によって、農家がどのような課題を抱えているか、どの農地でどのような作物や樹木を組み合わせられるかを確認し、アグロフォレストリー転換の具体的な支援につなげました。

アグロフォレストリー転換に向けた農地計画と作付け設計の資料

農家研修の実施

調査の後、参加農家に対して、有機農業、木材樹木や果樹の植林、野菜栽培、農地管理などに関する研修を行いました。研修は、農家が新しい農業の考え方を理解し、自分の農地で実践できるようにするための大切な機会でした。

アグロフォレストリーは、単に苗木を植えるだけではありません。複数の作物を組み合わせ、短期的な食料確保と中長期的な収入源をつくり、土壌や水を守る農業へ転換していくことが重要です。

アルブエラ市周辺の農家を対象にした研修と話し合いの様子

苗木・種子の提供と植栽開始

研修後、参加農家には野菜の種子、バナナをはじめとする果樹、木材樹木の苗木などが提供されました。これにより、農家は自分の農地でアグロフォレストリーへの転換を始めることができました。

1年目には、高付加価値木材樹木、果樹、竹、根菜類、野菜の種子を含む、合計8,500本の苗木・作物が植栽されました。

2016年の活動で準備された苗木
植栽に向けて準備された苗木
ココナッツ苗と植え付け材の準備
ココナッツ苗・植え付け材の準備
苗木づくりと植栽準備の細部
苗木づくりと植栽準備

デモファームづくりへの第一歩

2016年には、参加農家の中から、周辺農家が見て学べるモデル農地となるデモファームの選定も進められました。デモファームは、アグロフォレストリーを地域の中で広げるための重要な拠点です。

平均1ヘクタールの農地を持つ45世帯の農家がデモファームとして選定され、そのうち27世帯は、周辺のココナッツ農家に対してアグロフォレストリー転換を促進する活動に積極的に取り組み始めました。

デモファームづくりに向けた苗木圃場と植栽準備の様子

2016年の活動の流れ

2016年の活動は、調査から実践へ進む流れで進められました。農家の状況を把握し、研修を行い、苗木や種子を提供し、農地での実践へつなげました。

1

農家と農地の状況を調査

アルブエラ市周辺のココナッツ農家を対象に、生活状況と農地条件を把握しました。

2

参加農家へ研修を実施

有機農業、植林、野菜栽培、農地管理など、転換に必要な知識を共有しました。

3

苗木・種子を提供

果樹、木材樹木、竹、野菜種子などを提供し、農地での実践を支援しました。

4

デモファームづくりを開始

周辺農家が学べるモデル農地を整備し、農民間普及の基礎を作りました。

2016年の活動写真

1年目は、農家への説明、研修、苗木準備、植栽開始が中心でした。写真からも、現地で活動が具体的に動き出した様子が分かります。

農家説明会と研修の様子
農家説明会と研修
地域農家との話し合い
地域農家との話し合い
苗木の準備
苗木の準備

2016年の成果と次年度への展開

2016年の活動によって、農家調査、研修、苗木提供、植栽開始という事業の基礎が整いました。農家はアグロフォレストリーの考え方を学び、自分の農地で実際に作物や樹木を育て始めました。

翌年の2017年には、植栽の規模がさらに拡大し、家庭菜園、子ヤギ・子豚の分配、デモファームの拡大、生産者団体の組織化へと進んでいきます。

年度別報告ページ

地球環境基金助成事業の流れを、年度別に整理しています。2016年の活動は、調査・準備から実際の農家支援へ進む重要な1年でした。

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2017年には、2016年に始まった植栽活動がさらに拡大し、家庭菜園や家畜導入、デモファームの拡大、生産者団体づくりへと発展していきます。