2019 Jan-Jun Report
2019年1〜6月 活動報告
2019年1〜6月は、トヨタ環境助成プロジェクトがフィリピン・レイテ州タナワン周辺で本格的に始まった期間です。農家調査、近隣植樹グループの形成、デモファームの特定、初期植栽、気候変動適応セミナーを実施しました。
この期間は、地域の行政・バリオ関係者への説明から始まり、参加農家の状況把握、アグロフォレストリー転換のための研修、苗木・野菜・果樹の植栽へと進みました。地域住民の関心も高く、事業の土台を築く重要な半年となりました。

2019年1〜6月の位置づけ
この期間は、トヨタ環境助成プロジェクトの導入期です。タナワン周辺の対象地域に入り、自治体やバリオの関係者に事業の目的と活動内容を説明し、農家の生活状況や農地環境を把握する調査を開始しました。
また、農家から農家へアグロフォレストリーの技術を広げていくため、近隣植樹グループを形成し、デモファームとなる農家を特定しました。初期段階から植栽活動と気候変動適応セミナーも進められ、事業は予定以上の勢いで始まりました。
主な実績
2019年1〜6月には、調査・研修・植栽・セミナーが同時に進みました。特に、35のデモファーム特定、16,000本の植栽、330世帯向けの気候変動適応セミナーは、事業開始期の大きな成果です。
タナワンでの事業開始
事業の開始にあたり、現地ではタナワン周辺の自治体関係者やバリオのリーダーに対して、プロジェクトの目的と活動内容を説明しました。台風ハイヤン後、広い農地が被害を受けた一方で、環境改善に向けた具体的な取り組みは十分ではありませんでした。
そのため、地域住民やリーダーは、自分たちの環境を改善し、農家の生活を立て直す取り組みに高い関心を示しました。こうした地域の前向きな反応が、事業開始期の大きな推進力となりました。

農家調査と地域状況の把握
WAND Foundationの調査員5名が、対象地域の農家を訪問し、社会経済的な状況と生物環境に関する調査を行いました。調査では、農家の生活状況、農地の状態、台風被害後の課題、今後導入できる作物や樹木の可能性を確認しました。
当初は400世帯への調査が計画されていましたが、この報告期間には150農家への調査が実施されました。これにより、どの地域でどのような支援を進めるべきかを具体的に整理することができました。

近隣植樹グループの形成
アグロフォレストリーを地域の中で広げていくためには、個々の農家だけでなく、近隣同士で協力しながら植樹や農地管理を進める仕組みが必要です。
この期間には、対象となる3つのバリオで、それぞれ1つずつ、合計3つの近隣植樹グループが形成されました。これにより、地域ごとの農家が協力して苗木を育て、植栽活動を続けるための基礎ができました。
地域単位での協力
バリオごとに植樹グループを形成し、近隣農家が協力して活動できる体制を作りました。
農民間普及の基礎
先行して学んだ農家が、周辺の農家へ技術や経験を伝える流れを作りました。
継続的な植栽管理
植えた苗木を育て、農地で管理していくための地域側の受け皿を整えました。
研修と技術支援
WAND Foundationの専門家2名が、農家から農家へアグロフォレストリーを広げるための研修と技術支援を行いました。研修では、気候変動への適応、植栽方法、作物の組み合わせ、農地管理などについて、地域の状況に合わせて説明しました。
アグロフォレストリーは、単に苗木を配るだけでは十分ではありません。農家がなぜ多様な作物や樹木を組み合わせるのかを理解し、自分の農地で実践できるようになることが重要です。

35のデモファームの特定
この期間には、農家から農家へアグロフォレストリー転換を広げるため、35のデモファームが特定されました。デモファームは、周辺農家が実際の農地を見ながら学べるモデル農地です。
デモファームの存在により、アグロフォレストリーの考え方が研修の中だけで終わらず、地域の農地で実践され、近隣農家へ見える形で共有されるようになります。

初期植栽の開始
2019年1〜6月には、木、野菜、果物を含む合計16,000本が植えられ、農家による管理が始まりました。これは、当初計画されていた15,000本を上回る実績です。
植栽活動は、農家の将来的な収入源を増やすだけでなく、台風被害を受けた農地の環境再生にもつながります。アグロフォレストリーの実践が、地域の農地で目に見える形で始まりました。



気候変動適応セミナー
この期間には、330世帯が参加した気候変動適応に関する教育セミナーが実施されました。セミナーは、バリオやサブバリオのレベルで行われ、地域の農家が気候変動の影響と農業の適応方法を学ぶ機会となりました。
アンケート結果では、参加者の知識、技術、態度が改善したことが示されており、単なる植栽活動だけでなく、地域の学びを伴う活動であったことが分かります。

村落組織の強化
2019年1〜6月には、村落組織の強化に関するセミナーも開始されました。報告期間内には、240人が参加する4回のセミナーが実施されました。
この活動は、植樹や農地管理を一時的な支援で終わらせず、地域の組織が自分たちで継続していくための準備です。後半の活動では、組織管理やリーダーシップ開発へと内容がさらに広がっていきます。
2019年1〜6月の活動の流れ
この半年間の活動は、地域に入り、農家を調査し、組織を作り、研修を行い、植栽を始めるという流れで進みました。
地域関係者への説明
自治体やバリオの関係者へ、プロジェクトの目的と活動内容を説明しました。
農家調査を実施
150農家を対象に、社会経済状況と農地環境の調査を行いました。
植樹グループとデモファームを形成
3つの近隣植樹グループと35のデモファームを特定しました。
研修・植栽・セミナーを実施
16,000本の植栽、気候変動適応セミナー、村落組織強化セミナーを進めました。
2019年1〜6月の活動写真
事業開始期の写真では、農家研修、地域調査、苗木、種子、気候変動適応セミナーなど、活動の基礎が作られていく様子を見ることができます。



2019年後半への展開
2019年1〜6月の活動により、タナワン周辺でのプロジェクトの基礎が整いました。地域関係者への説明、農家調査、植樹グループ形成、デモファームの特定、初期植栽、気候変動適応セミナーが進み、地域住民の参加意欲も高まりました。
2019年7〜12月には、植栽活動がさらに拡大し、24,500本の果樹・木材樹・野菜の植栽、65の追加デモファーム、組織管理研修、リーダーシップ開発セミナー、現地視察へと活動が発展していきます。
報告期間別ページ
トヨタ環境助成プロジェクトの流れを、報告期間別に整理しています。2019年1〜6月は、事業開始と初期活動の基礎づくりの期間です。
トヨタ環境助成プロジェクトトップ
事業全体の背景、活動内容、成果をまとめた親ページです。
植栽拡大・地域組織強化
24,500本の植栽、65の追加デモファーム、組織管理研修を紹介します。
組織強化・マーケティング準備
地域組織強化、販売準備、デモファーム拡大、活動継続を紹介します。
コロナ禍での継続・最終評価
コロナ禍での活動継続、17,000本の配布・植栽、最終評価を紹介します。
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2019年後半には、植栽活動がさらに拡大し、地域組織の強化、追加デモファーム、リーダーシップ開発、現地視察へと活動が広がっていきます。