【第8日目】代名詞と冠詞を見直します!

目次

本日のコラム

では、昨日に引き続き、【勉強法3】の解説です。

【勉強法3】
英語は勉強以外にも使ってください。

英語学習で以外に知られていない大事な事の一つは、英語学習を目的にしない、という事です。
 
若い方ほど忘れがちになるのですが、英語学習の目的が、英語を使って仕事や趣味を充実させることです。
 
実は、学習を始めたばかりでも、趣味や仕事で英語を使っていきましょう。
 
例えば、英語でゲームをする、英語で料理をする、英語でスポーツをする、英語で取引する、などです。
 

英語で中国語を勉強する、英語を話す異性と付き合う、英語でビジネスをする、など自分好みにアレンジしてみてください。

きっと、英語がもっと好きになって上達スピードも格段に速まるはずです。

では本日の学習テーマ、「代名詞と冠詞」を、簡単におさらいしておきましょう。

代名詞と冠詞
Pronouns and articles

代名詞

代名詞とは

代名詞とは名詞の代わりに使われる言葉で、例えば、人の名前が「あきら君」で、すでにその人のことが分かっている場合に、「彼」と言ったりする言葉のことです。

「人称」とか「~格」いう文法用語を面倒だと思う方は、特に覚えなくても構いません。

ただ、市販されている中学生用の参考書や問題集の解説には、こういう言葉がほとんど説明されずに記載(きさい)されているので、覚えておけば便利なことは確かです。

そこで、とりあえず説明をしておきます。

1人称とは、自分(私)のことや、自分を含めた自分側(私たち)のことを指します。

2人称とは、相手(あなた)のことや、複数の相手側(あなたたち)のことを指します。

3人称とは、1人称・2人称以外の全てを指します。

◆次に格の説明です。

「格」とは、「きまり」のように考えておくと良いでしょう。

つまり主格とは、「主語のきまり」ということで、日本語が「~は、が」となっている時は、それが主語になるということで、下の表で見ると I, we, you, he, she, it, they のことを指します。

その他の「格」も同じように考えてください。

最後の欄の「~のもの」には「格」の名前が付いていませんが、これも実は所有格の仲間で、特に難しい言い方になるので書いていません。(中学レベルの英語で覚える必要は全くないからです)

 

 

人称

意味

主格
~は、が

所有格
~の

目的格
~に、を

~のもの

1人称

I

my

me

mine

私たち

we

our

us

ours

2人称

あなた、
あなたたち

you

your

you

yours

3人称

he

his

him

his

彼女

she

her

her

hers

それ

it

its

it

彼ら
彼女ら
それら

they

their

them

theirs

それぞれの「格」に書いてある「~は」や「~の」、「~に」などは、1つの例に過ぎないので、日本語がいつもこのようになっているとは限らないことに注意しておいて下さい。

例えば、「彼も大きい車を持っています。」には、「~は、が」がありませんが、「彼」が主語となることが分かれば、he が主語となることも分かるはずです。

He has a big car, too.

つまり「彼も」となっていたので、英語の too が必要になっただけです。
これを日本語で「彼はも」などと言う人はいませんよね。

また、「私、私たち」や「あなた、あなたたち」は、英語では、それぞれ I, you, we しかないので、日本語が「僕、俺たち」「お前、君たち」などとなっていても迷わないようにしなければなりません。

さて、主格とは文の主語になるものですから、次のような文の場合には、日本語に注意しましょう。

彼は彼女が好きです。
He likes her.
×
He likes she.

つまり、日本語が「彼は彼女好きです。」となっていれば、それ程間違わずに済むのでしょうが、日本語としては、最初の言い方が多いですよね。

◆次に、特に間違いの多い itsit’s の説明をします。

彼女は大きい犬を飼っています。
She has a big dog.
そ(れ)の頭は白色です。
Its head is white.

後の英文の Its は、前の英文の dog を指しています。ここで間違えて It’s としないように注意して下さい。
It’s
It is の省略形ですから、これにすると次のようにおかしくなりますね。

× It is head is white

代名詞+self(再帰代名詞)

代名詞に self を付けると「~自身で」という意味になります。

彼はこれらの箱を自分(自身)で作りました。
He made these boxes himself.

私はひとりごとを言った。
I said to myself.


「私は私自身に言った。」という直訳を日本語らしくしたものですね。

自分でやりなさい。
Do it yourself.


直訳にすると、「それをあなた自身でしなさい。」という意味になります。

代名詞の特別用法

one は通常「1」を表す単語ですが、これは「人」や「もの」を表す言葉のくり返しにも使います。

彼らの家はすてきです。    私もが欲しいです。
Their house is wonderful.
 I want one too.
複数形の場合は s を付けます。

こちらの花が好きですか、それともあちらのですか。
Do you like these flowers or those ones?

it
は時刻、日付、曜日、天気などを表す、特別な文の主語になる働きもするので、次のような英文では「それ」などと訳してはいけません。

今日はくもりです。
It is cloudy today.

今、8時半です。
It’s eight thirty now.

昨日はとても寒かったです。
It was very cold yesterday.

その他 it, they, you, we などが日本語に訳せない場合があります。

I know a very big store in that town.
私はその町にあるとても大きな店を知っています。

Do they sell anything (that) you want?
そこは欲しいものは何でも売っているのですか。

これを「彼らはあなたが欲しいものは何でも売っていますか。」というように訳せないことはありませんが、この場合の they は店側の事を、 you は一般的な人をそれぞれ指していると考えるのが普通です。

(that)
は関係代名詞ですが、会話ではこの that が省略されることがしばしばあります。

代名詞の確認テスト

次の( )に入る適切な代名詞を1つ書きなさい。

第1問
あなたは私のことを知っていますか。
Do you know (
 ) ?

答え Do you know ( me ) ?

「私のことを」は「私を」と考えましょう。 about me とすることもできますが、その場合は、うわさなどで見聞きしているという意味で使われます。


第2問
この帽子は彼女のです。
This hat is (
  ).

答え This hat is ( hers ).

ここでは「彼女の」は「彼女のもの」という意味です。her は所有格で、 her hat とする必要がありますが、hat が2度繰り返されることになり、少し不自然です。


第3問
彼女はよくひとり言を言う。
She often says to (
 ).

答え She often says to ( herself ).

「ひとりごとを言う」は say to self となる決まった言い方です。~self の部分は、この英文の主語に合わせて herself とします。


 

 

第4問
その机は古いですね。新しいのを買ったほうがいいですよ。
The desk is old. You should buy a new (
 ).

答え The desk is old. You should buy a new( one ).

同じ単語を繰り返し言うときには、その単語が数えられるもの(単語自体が単数形や複数形になるもの)の場合は one を使います。
他にも決まりがあるのですが、ここではこの程度の学習で十分だと思います。


第5問
ケイコはヒロコの妹ではありません。
Keiko isn’t (
 ) sister.

答え Keiko isn’t ( Hiroko’s ) sister.

「~の」という言い方で、代名詞以外の単語を使うときには、その単語の最後に ‘s を付けます。

 

冠詞

【 不定冠詞 】

いわゆる「a」とか「an」のことです。

 1.一般的用法

   数えられる名詞(普通名詞・集合名詞)の単数形につけますそれが単数であることを示すとしても、日本語では「ひとつの」と訳すことはあまりありません。訳さないのが普通です

   He is an English teacher. 彼は、英語の先生です。

   This is an apple. これはリンゴです。

 2.a と an

   その名詞が「母音」で始まるものであるとき、a ではなく、an を付けます。

   a banana an apple


 3.特別用法

  ・「1つ」の意味
    Rome was not built in a day.
    ローマは一日にして成らず(あえて、一日と訳します)

  ・「ある、いくらかの」の意味
    In a certain sense. It is true. 
    ある意味では、それは本当です。

  ・「~につき、~ごとに」の意味
    You’ll be paid 1000 yen an hour.
    報酬は1時間につき10,00円です。


【 定冠詞 】

いわゆる「The」のことです。

 1.一般的用法
 
  ・以前に出たことのある名詞を繰り返す時

   I keep a dog and a cat.
   私は、犬と猫を飼っています。
   The cat is bigger than the dog.
   その猫はその犬より大きい。

  ・特定性が強いとき
  
  ・唯一無二の名詞につけて

   the sun 太陽
   the moon 月
   the earth 地球
   the world 世界

 2.特別用法

  ・形容詞の最上級または序数で修飾された名詞につける

   Which way is the shortest?
   どの道がいちばん近道か?
   the fifth chapter of the book.
   その本の第5章

  ・時期を表わす名詞につける

   automobiles of the time その時期の自動車

  ・1日の時間区分を表わす名詞につける

   in the afternoon 午後に

  ・季節・方位などを表わす名詞につける

   The sun rises in the east.
   太陽は東から昇る

【 無冠詞 】

冠詞をつける名詞が、意味などによって冠詞を省略する場合もあります。

 ・家族や親しい人の場合
  固有名詞のような扱いになります。

  father、mother、brother、sister、baby、uncle、aunt、cook
  、nurse(乳母)など

 ・呼びかけの場合
  May I help you, madam?
  奥様、ご用をお伺いいたしましょうか?

 ・場所、建物、乗り物などの場合

  at school、at home、in hospital、go to school、
  after school、by bus、go to bed

 ・a kind〔sort〕of(一種の)のあとに名詞がくる場合

 ・食事の場合

  breakfast、lunch

 ・書物の見出し語・掲示文句などの場合
  
  introduction、index、Entrance(入口)、Exit(出口)
  For sale(売りもの)



【 代名詞のone  】

「 one 」は「一つ」の意味のほかに、前出の名詞と同種のものを示す代名詞として使われます。

 このoneは形容詞をつけたり、複数形にもできます。

 I have a pen.
  
    → You can use it.(あなたはそれを使ってもよい)
         it=the pen(私のペン)

    → You need one, too.(あなたもペンが必要です)
         one=a pen(別のペン)

 なお、oneは「ある~」の意味で、形容詞的に用いられることもあります。

 One day he saw the star. (ある日、彼はその星を見ました)

 He has a racket. It is a heavy one. 
(彼はラケットを持っている。それは重いものです)

 There are two boxes. They are glass ones. 
(二つの箱がある。それらはガラス製のものです)