2016年の位置づけ
2016年は、地球環境基金助成事業の本格的な活動が始まった年度です。前年の現地調査をもとに、対象農家の状況を詳しく把握し、アグロフォレストリーへの転換に関心を持つ農家を確認しました。
その後、参加農家に対して有機農業、木材樹木や果樹の植林、野菜栽培などに関する研修を行い、苗木や種子を提供して、実際の農地での植栽活動を開始しました。
主な実績
2016年には、農家調査と研修を通じて、アグロフォレストリー事業の基礎が作られました。特に、調査、研修、苗木・作物の植栽が大きな柱となりました。
農家調査と作物適合性調査
活動の最初の段階では、アルブエラ市周辺のココナッツ農家を対象に、社会経済的調査と作物・農地適合性調査を行いました。これは、農家の生活状況、台風被害後の農地の状態、今後導入できる作物の可能性を把握するための重要な調査でした。
調査によって、農家がどのような課題を抱えているか、どの農地でどのような作物や樹木を組み合わせられるかを確認し、アグロフォレストリー転換の具体的な支援につなげました。

農家研修の実施
調査の後、参加農家に対して、有機農業、木材樹木や果樹の植林、野菜栽培、農地管理などに関する研修を行いました。研修は、農家が新しい農業の考え方を理解し、自分の農地で実践できるようにするための大切な機会でした。
アグロフォレストリーは、単に苗木を植えるだけではありません。複数の作物を組み合わせ、短期的な食料確保と中長期的な収入源をつくり、土壌や水を守る農業へ転換していくことが重要です。

苗木・種子の提供と植栽開始
研修後、参加農家には野菜の種子、バナナをはじめとする果樹、木材樹木の苗木などが提供されました。これにより、農家は自分の農地でアグロフォレストリーへの転換を始めることができました。
1年目には、高付加価値木材樹木、果樹、竹、根菜類、野菜の種子を含む、合計8,500本の苗木・作物が植栽されました。



デモファームづくりへの第一歩
2016年には、参加農家の中から、周辺農家が見て学べるモデル農地となるデモファームの選定も進められました。デモファームは、アグロフォレストリーを地域の中で広げるための重要な拠点です。
平均1ヘクタールの農地を持つ45世帯の農家がデモファームとして選定され、そのうち27世帯は、周辺のココナッツ農家に対してアグロフォレストリー転換を促進する活動に積極的に取り組み始めました。

2016年の活動の流れ
2016年の活動は、調査から実践へ進む流れで進められました。農家の状況を把握し、研修を行い、苗木や種子を提供し、農地での実践へつなげました。
農家と農地の状況を調査
アルブエラ市周辺のココナッツ農家を対象に、生活状況と農地条件を把握しました。
参加農家へ研修を実施
有機農業、植林、野菜栽培、農地管理など、転換に必要な知識を共有しました。
苗木・種子を提供
果樹、木材樹木、竹、野菜種子などを提供し、農地での実践を支援しました。
デモファームづくりを開始
周辺農家が学べるモデル農地を整備し、農民間普及の基礎を作りました。
2016年の活動写真
1年目は、農家への説明、研修、苗木準備、植栽開始が中心でした。写真からも、現地で活動が具体的に動き出した様子が分かります。



2016年の成果と次年度への展開
2016年の活動によって、農家調査、研修、苗木提供、植栽開始という事業の基礎が整いました。農家はアグロフォレストリーの考え方を学び、自分の農地で実際に作物や樹木を育て始めました。
翌年の2017年には、植栽の規模がさらに拡大し、家庭菜園、子ヤギ・子豚の分配、デモファームの拡大、生産者団体の組織化へと進んでいきます。
年度別報告ページ
地球環境基金助成事業の流れを、年度別に整理しています。2016年の活動は、調査・準備から実際の農家支援へ進む重要な1年でした。
西レイテ農村地域調査
事業準備と現地調査の内容を紹介します。
地球環境基金助成事業トップ
事業全体の背景、目的、成果をまとめた親ページです。
2年目の活動報告
植栽拡大、家庭菜園、家畜導入、デモファーム拡大を紹介します。
WACCAへの引き継ぎ
地域組織への引き継ぎと、地域主体での継続を紹介します。
次の報告ページへ
2017年には、2016年に始まった植栽活動がさらに拡大し、家庭菜園や家畜導入、デモファームの拡大、生産者団体づくりへと発展していきます。