【第10日目】形容詞と副詞を使って表現しよう

目次

本日のコラム

さて、今日のコラムは昨日の続き、言語を学ぶ秘訣を科学的に説明します。

2回目は、記憶の秘密です。

皆さんは、エビングハウスの忘却曲線、を聞いたことがありますか。

我々は、一度覚えたことを、忘れてしまうのですが、記憶に残せるものとの違いは何でしょうか。

ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスは、無意味な音節を記憶し、時間と共にどれだけ忘れるかを数値化しました。

このグラフを見てください。

The Ebbinghaus Forgetting Curve

忘却曲線は、時間の経過に伴う記憶保持の低下を仮定しています。

この曲線は、情報を保持しようとしない場合に、時間の経過とともに情報がどのように失われるかを示しています。

忘却曲線の典型的なグラフは、人間が学習した資料を意識的に復習しない限り、人間は数日または数週間で新たに学習した知識の記憶を半分にする傾向があることを示しています。

このグラフからもわかるように、記憶するには、定期的な復習が効果的なのです!

では、本日の学習テーマは「形容詞と副詞」のおさらいでしたので、見直していきましょう。

形容詞と副詞
Let's express using adjectives and adverbs

形容詞と副詞

形容詞とは

 

日本語では、形容詞は「美しい」や「新しい」のように「い」で終わる言葉です。

「静かな」という言葉は、日本語では形容詞とされていますが、英語ではadjective(形容詞)です。

物の名前を表す名詞の前などによく使われます。

これはとても頭がよい馬です。
This is a very clever horse.


次のように、形容詞だけで使われることもあります。

私はお腹がすいた
I am hungry.


数や量を表す形容詞は、次のように使い分けます。

 

単語の意味

数えられる言葉につく(数)

数えられない言葉につく(量)

たくさんの

many

much

すこし~ある

a few

a little

ほとんど~ない

few

little

世界にはたくさんの国があります。
There are many countries.
 (country は数を表します。)

田中さんはたくさんのお金を持っています。
Mr. Tanaka has much money.
 (money は量を表します。)

私たちは彼らを数時間待っていました。
We were waiting for them for a few hours.

タダシ君はほとんど水を飲みませんでした。
Tadashi drank little water.


原則として、肯定文ではsomeを、疑問文や否定文ではanyを使います。

健司君には何人か兄弟がいます。
Kenji has some brothers.

あなたには何人か姉妹がいますか。
Do you have any sisters?

いいえ、私には1人もいません。
No. I don’t have any sisters. = I have no sisters.
not any
~ は、1つも(1人も)~ないという意味を表しています。

something , anything , nothing などの後ろに形容詞をつけることもあります。

I see something white over there.
向こうに何か白いものが見えます。

something や anything some, any と使い方は同じです。

副詞

英語は日本語に比べて語順がはっきりしています。副詞は主語の後や文末に来ることが多いです。

be動詞があればその後ろに、do動詞があればその前に来ます。

副詞という文法用語についてあまり深く考える必要はありません。

意味をよく理解すれば、だんだん分かってきます。
 

その山は本当にきれいだ。
The mountain is really beautiful.

彼女はいつも幸せそうに見える。
She always looks happy.

形容詞に ly が付くと副詞になります。
slow → slowly
  usual → usually quick →quickly

次のような文章では、どの単語を使うか迷うことがあります。


His English is very good.  ×well

He speaks English very well. ×good

単語によっては文頭や文中、文尾におくことも可能です。
(Sometimes) My father (
 ) goes to the library ( ).

形容詞と副詞の復習

形容詞1

形容詞とは、名詞や代名詞がどのようなものかを表す言葉です。
 例えば、a high building の「high」が形容詞です。

 1.位置

  形容詞は、名詞の前後に置かれますが、前に置かれるのが一般的です。

  ただし、”someone,” “something,” “anyone,” “anything” などは、後ろに置いて、後ろから形容されます。

  something nice
  someone strange

  同じような形容詞を2つ以上使う場合、”and”や”but”を使う時はカンマなし、使わない時はカンマ(,)で区切ります。

  a popular, respected president

 2.名詞的用法

   形容詞が名詞として用いられることがあります。

    the+形容詞

   the rich (=Rich people)
   the old (=Old people)
   the young (=Young people).

形容詞2


 数量をあらわす形容詞について

 1.many と much

  いずれも、意味は「たくさんの~」です。
  many は数えられることができる可算名詞に使われます。
  many friends

  much は数えることができない不可算名詞に使われます。
  much coffee

  なお、much は不可算名詞の前で使われる形容詞で、much の後の名詞はいつも単数形になります。


 2.a lot of

  a lot of は可算名詞と不可算名詞の両方の前で使えます。意味は同じく「たくさんの~」です。


形容詞3

数量をあらわす形容詞について

 1.any と some

  いずれも「いくつか」や「いくらか」という意味です。どちらも可算名詞と不可算名詞の両方で使うことができます。

  一般的に、「any」は否定文・疑問文・条件文に使われ、「some」は、肯定文に使われます。

  なお、否定文で any が使われると「少しもない」という意味になります。

  さらに、any が「なんでも」という意味で、some が「ある(特定の)もの」という意味をあらわすことがあります。そしてこの場合はどちらも肯定文で使われます。

 2.few と little

   a few と a little はいずれも「少し」と、数の少ないことの表現です。

  a few は可算名詞に使われ a little は不可算名詞に使われます。

  なお、「a」が取れて「few」のなると否定的に、「ほとんどない」という意味になります。


形容詞4

数量をあらわす形容詞について

 1.enough

  enough は「十分な」という意味です。名詞や形容詞によって enough のおく位置が変わってきます。また、そのことによって形容詞として使われる場合と副詞として使われる場合があります。

  (名詞の前におかれる場合)

  名詞を修飾しようとする場合は普通、名詞の前におかれます。
  enough money.

  (形容詞の後ろにおかれる場合)
  old enough.

 2.such

  such は「そのような~」という意味です。
  形容詞の such は名詞の前におかれます。
  ただし、普通の形容詞と違うところは a や an が such の後におかれることです。
  such a beautiful flower

 3.all と most と no

  いずれも、「その量や数」をあらわします。all は「全ての」、most は「たいていの」、no は「少しも~ない」という否定的な意味になります。

  mostは、代名詞として使えます。その場合は most の後に of をつけます。

  no を使うと「1人もない」や「少しもない」となります。つまり「まったくない」というように全てを否定した形になります。

副詞

日本語同様動詞、形容詞、副詞を修飾するほか、文頭や文末、或いは挿入構文として文中に置くことで、文自体を条件付ける文修飾となるものもあります。

 つまり、「名詞以外のすべてのもの」を修飾する修飾語のことを副詞と言います。

  “often”や”well”の他、形容詞から派生し接尾辞 “-ly” を付けて副詞とするものも多いが、慣用的に一般名詞、ないしは代名詞を含んだ名詞句も副詞句を形成します。


<例文>

 I often go shopping with my husband.  私は夫と一緒によく買い物に出かけます。

 He resolved the problem very easily.  彼はその問題をいとも容易く解決しました。

 I went to school yesterday.  私は昨日学校へ行った。

 I want to go abroad this summer.  私はこの夏外国へ行きたい。
 

副詞2 here と there

here と there

 here と there も場所をあらわす副詞です。
 here が「ここに」で there が「そこに」ですね。
 基本的には、この副詞の位置は、文の後ろになります。

 1.here(ここに)

  He lives here. (彼はここに住んでいます)

  He will be here. (彼はここに来るでしょう)

 2.there(そこに)

  He lives there. (彼はそこに住んでいます)

  He will be there. (彼女はそこへ行くでしょう)

 置く場所ですが、特に人に場合に対して「ほら、~だ」のような意味で使うときは、文の最初にくることがあります。

 Here comes Taro. (ほら、太郎がやってきた)

 Here he comes. (ほら、彼がやってきた)

 Here we are. (さあ、着いたよ)

 Here you are. (はい、どうぞ)

副詞3 There is(are)

There is(are) 

 今回は、とてもよく使うThere is(are)です。

 there is(are)の構文は「~がある」や「~がいる」などの不特定の存在をあらわします。

 There+be動詞+主語

 という語順となります。

 「there」には特に意味はありません。疑問文にする場合には「there」を主語のようにして Is there ~?のようにします。

 また、there の次の be動詞はその後の名詞などの数などに一致させます。

 There is my office across the street. (私の事務所は、道の向こう側にあります)

 There are desks in the office. (事務所には(複数の)机があります)

 過去形もそれぞれのbe動詞が「was」「were」に変化します。

 

 
 

 

 

副詞4 veryとmuch

veryとmuch

 veryは「とても」「非常に」、muchは「おおいに」「ずっと」と同じような意味をもちますが、修飾の仕方で違いがでてきます。

 veryは形容詞や副詞の原級を修飾して、muchはその比較級(最上級)を修飾します。
 なお、最上級ではby farの方がよく用いられます。

 This is a very big house. (これはとても大きな家です)

 This is much bigger than that. (これはあれよりずっと大きい)

 This is much〔by far〕the biggest house in this country. (これは、この国でずばぬけて一番大きな家です)

 ただし、afraid、alike、awake、awareのようにa-で始まり、叙述用法しかもたない形容詞を修飾する場合にはmuchが原級を修飾することもできます。

 He is much afraid of being late. 彼は遅れることをとても恐れています。

 また、muchは動詞を修飾しますが、veryは動詞を修飾しません。

 

副詞5 somewhereとanywhere

somewhereとanywhere

 somewhere と anywhere は、いずれも「どこかに」という意味になります。

 使い方は「 some と any 」と同じになります。
 somewhere は肯定文に、anywhere は疑問文や否定文に使われます。

 また、anywhere が否定になると「どこにも~ない」となり、肯定で使われると「どこでも」という意味になります。

 I planed somewhere to stay. (私は、どこかに泊まる予定でした)

 疑問文での anywhere(どこかに)の場合です。

 Did you go anywhere yesterday?  (きのうどこかに出かけましたか?)

 肯定文で anywhere を使った場合です。

 Tell him so if you meet him anywhere. (どこかで彼にお会いになったらそう言ってください。)

 否定文で anywhere を使った場合です。

 I didn’t go anywhere yesterday. (私は、昨日はどこにも行かなかった)

 意味は「どこにも~ない」になります

副詞6 probably、possibly、maybe、perhaps

probably、possibly、maybe、perhaps


 これも、とてもよく使う副詞です。

 perhaps は「可能性はありますが、確実性はないことを表し」、可能性の大小を問題にしませんが、maybe は perhaps と同じ意味で、特に、口語で多く使われます。

 probably は「可能性が大きく非常にありそうなこと」を表します。
 一方、possibly は「可能性はありますが、必ずしも確実ではない」ことを示します。

 He’ll probably be a little late. (彼は、たぶん少し遅れるだろう)

 She may possibly recover. (彼女はひょっとしたら回復するかもしれません)

 Maybe it will rain. (たぶん(もしかすると)雨が降るかもしれません)

 Perhaps that’s true.  (たぶん、それは本当かもしれない)


副詞7 tooとalso

tooとalso

 これも、とてもよく使う副詞です。

 also は客観的事実を表現しますが, too は、どちらかと言えば口語的で、感情的な表現です。また、tooのほうが表現がきつくなります。

 なお、too は肯定文で使い、否定文では、either を使います。

 He also speaks Japanese.
 He speaks Japanese also.
 (彼は、また日本語も話します。)

 He speaks Japanese, and English too.

 He speaks neither language.
 (彼は、いずれの言葉もしゃべりません。)

関係副詞

文中では接続詞のように働き、節の中では副詞として働きます。
 いずれも形容詞節か名詞節を導きます。


 1.when

 先行詞に時を表す名詞をとる。the time whenの形で用いられることがあります。

 Don’t forget the time when we first met. 私たちが初めて会ったときを忘れないでください


 2.where

 先行詞に場所を表す名詞をとる。the place whereの形で用いられることがあります。


 3.that

 when, whereの代用として用いられます。


 4.why

 先行詞はthe reasonのみで the reason whyの形のときは形容詞節でwhyのみの形のときは理由を表す名詞節を導きます。

 The reason why he was late is unknown. 彼が遅れた理由はわかりません。
 

 5.how

 the way howという形はなく、the way のみかhowのみで用いられます。従って常に方法を表す名詞節を導きます。


 6.whenever, wherever, however

 複合関係副詞と呼ばれます。名詞節を導く場合と譲歩を表す副詞節を導く場合があります。