同じ国籍同士であっても考え方には違いが生じますが、生まれ育った国が違えばさらにその違いは大きくなります。
特に仕事に対する考え方は、国によって大きく違ってきます。
実際に仕事をしている中で、違う国籍の人との考え方の違いを実感したことがある人も多いのではないでしょうか?
これから日本人と一緒に仕事をする人は、事前にそうした違いを知っておきたいはずです。
そこでこの記事では、そんな「日本人と外国人の仕事に対する考え方の違い」について解説していきたいと思います。
Contents
日本人と外国人の仕事に対する考え方の違い
それでは、さっそく日本人と外国人の仕事に対する違いを具体的に挙げていきましょう。
時間に対する考え方の違い
ビジネスにおいて「時間」はとても重要ですよね。
限られた時間の中で最大限の成果をださなければならないため、いかに効率的に仕事ができるのかが大事なポイントとなります。
日本人の場合、時間に対する意識が非常に高く、定められた時間の10分前にはその場に到着します。
しかし、日本人以外の国籍の人は、定められた時間に到着していれば良いと考える人が多くなります。
人によっては、「少しくらい遅れてもそれほど問題ではない」と考えることもあります。
日本で働き始め、数分間出勤時間を過ぎただけで怒られて驚いたという外国人も多いはずです。
残業に関する考え方の違い
日本人は、目の前にある仕事をその日のうちに終わらせるという考えで働く人が多い傾向にあります。
それゆえに「残業」といった概念が現代でも色濃く残っているわけです。
外国人の場合、「定められた就業時間内でできる限りの仕事を行う」といったスタンスで仕事をするため、「残業してでも仕事を終わらせる」といった考えはほとんどありません。
これだけ聞くと日本人は働き者といったように感じますが、実際には異なるケースも多いといえます。
日本人は、「残業すればいいや」というマインドになりやすく、それゆえに効率よく仕事を組み立てて集中する力が弱いとも捉えられます。
それに対し外国人の場合、定められた時間内で以下に生産性を高められるか(効率よく仕事をこなせるか)を考えるため、仕事の組立てが上手く集中力も高いのです。
根回し(準備)に関する意識の違い
「根回し」という言葉は、日本人にとっては身近なものです。
言い換えれば「準備」と捉えることができます。
今後の仕事を円滑に進めるため、事前に作業をしたり他部署などに働きかけておくことで、重要な仕事をスムーズに成功へと導きます。
こう聞くと良いことのように思えますし、実際にポジティブな影響をもたらすことも多いですが、根回しに時間をかけすぎてしまい本来すべき仕事が疎かになってしまうこともあります。
外国人の場合は、根回しといった考え方はあまりしません。
与えられた時間の中で効率よく動こうとは考えても、その時間外において事前準備をするといったことは無意味だという認識となるのです。
個人の重要性の違い
日本人の場合、たとえ人一倍仕事ができる社員だったとしても、単独で物事を決めるようなことがありません。
常に集団(組織)を重んじる傾向にあり、個人プレーは「悪」とさえ捉えられます。
しかし、外国人の場合は個人の意見を尊重する傾向にあり、集団でなにかを決めたり動いたりといったスタンスではないのです。
どちらにもメリットデメリットがあります。
集団で物事を決め手行動する場合は、責任が1人にのしかかるリスクを避けることができ、様々な意見を考慮した上でベストな決断ができます。
しかし、その一方で1人1人の責任は非常に小さくなるため、仕事のやりがいや成長といった点では期待できません。
何も知らずに日本で働いた場合、日本人の「右へ倣え」の価値観に驚くかもしれません。
日本の企業内で個人の意見を主張しすぎてしまうと、「和を乱す人」と捉えられるリスクがあることを知っておきましょう。
コミュニケーションに対する考え方の違い
日本人は、同じ会社で働く社員や上司であっても、積極的にコミュニケーションを取らないケースが多いといえます。
報告や連絡、相談といった仕事において重要なコミュニケーションは当然重要視しますが、必要以上にコミュニケーションを取ろうとは考えないのです。
大きな決めごとを行うミーティングであっても、自身の主張を強く行うことはほとんどありません。
「自身の意見ですが」とあくまでも個人の意見として発言し、熱い議論を交わすことをあまり好まないのです。
外国人の場合はコミュニケーションを非常に重要視する傾向にありますし、自身の主張も強く行います。
主張することで妥協せずに成果を追い求めることができるといったスタンスなのです。
日本で働き始めた外国人の多くは、コミュニケーションに対して消極的な日本人に驚きます。
まとめ
今回は、「日本人と外国人の仕事に対する考え方の違い」について解説してきました。
国籍が違うだけで仕事に対する考え方は大きく異なります。
特に日本人の仕事に対する価値観は、欧米の人々と異なる部分が多いため、外国人が日本で働き始めると苦労することも多くなるかもしれません。
今後日本で働く可能性があるという人は、ぜひこうした違いをしっかりと認識しておくようにしましょう。